ウェディングドレス


写真:優良クリーニング店のウェディングドレスクリーニング。専用ブラシで黄ばんだ部分をブラッシングする。

ウェディングドレスは、たった1回か2回ほどの着用なので大して汚れない、と考えていたら、驚くほど汚れがついてしまって、あわててクリーニングを手配する事態になった、というケースもあるほどです。

ウェディングドレスは挙式と披露宴、それから写真の前撮りでも着用します。

前撮りは、写真スタジオだけではなく、海辺(砂浜)、式場の庭園(ガーデン)など屋外で写真を撮ることもあるので、ドレスの裾の部分とトレーン部分が土や泥や砂で汚れてしまうことが多いのです。

また、挙式や披露宴では、ウェディングドレスを着て人前に出る花嫁さんが緊張して、汗をかいてしまう場面もあります。


写真:花嫁のイメージ。

一生のうちたった1回のスペシャルイベントである結婚式のウェディングドレスなのですから、着用した後、クローゼットに保管する前にはかならずしっかりとクリーニングをしておきたいものです。

また、前撮り後に挙式が控えているなら、人前でドレス姿を披露する挙式までの期間に、必ず余裕を持ったスケジュールでクリーニングしておくほうが良いでしょう。

ウェディングドレスは、チュール素材やレース、シルク生地など、とくにクリーニングが難しい布地で作られています。

加えて、コサージュやビーズ・ビジューの飾り、たっぷりのフリルやドレープなど、華やかでデコラティブな装飾がされているウェディングドレスも多いので、技術ある良いクリーニング店でなければ、キレイに仕上げることはとても難しいのです。

では、ウェディングドレスを高い技術でキレイに仕上げる優良店のクリーニングとは、どのようなものでしょうか?

優良店のウェディングドレスクリーニング 3つの特長
洗浄前に必ず、専門スタッフ・クリーニング職人による丁寧な「検品」をする
ウェディングドレスは通常のものでも裾までが長い。特に長いトレーン(ロングトレーン)があるタイプのウェディングドレスも存在する。衣類としては大きなものなので、どこに汚れがついているか、どこにシミがついているか見落とさないよう、専門知識のあるスタッフやクリーニング職人が細部まで丁寧に検品して把握する。把握した内容は記録に残す。
シルクの生地やデリケートな装飾部分にダメージを与えない方法で洗う
ウェディングドレス生地は白やアイボリーのシルク生地でできている場合があるが、シルクは水洗いでダメージを受けやすい。また、ビーズが縫い付けられている部分や、刺繡の装飾やレースの装飾部分があることも。水洗い・つけ置き洗い・ブラッシング処理・シミ抜き・シャワー洗浄・ドライクリーニングなど、デリケートなウェディングドレスにダメージを与えない方法で洗う。
低温乾燥後はアイロンで整えてウェディングドレスを美しく仕上げる
繊細なウェディングドレスには、乾燥機使用や乾燥室での高温乾燥は、決して行ってはいけない。低温で時間をかけて乾かし、しっかりと乾燥した後は業務用スチームアイロンで形よく整えて仕上げる。

優良店のウェディングドレスクリーニングは、洗浄前の丁寧な「検品」が重要


写真:作業場で吊るされているウェディングドレスのイメージ。

よいクリーニング技術を持つ優良店が、ウェディングドレスクリーニングにおいて、最も重要視している作業とは、なんでしょうか?

洗う作業でしょうか?乾かす作業でしょうか?

ウェディングドレス以外の品物であっても同じように言えることですが、キレイに仕上げるために、クリーニング作業のなかで実は一番大切なのが「検品」の作業なのです。

お客様にクリーニングを依頼され、作業場にウェディングドレスが運び込まれると、まずは一点ずつ広げて、じっくりとそのウェディングドレスの状態を確認していきます。

胸元や首元にファンデーションの色うつりはないか、汗が変色汚れとなって脇や胸元などについていないか、披露宴で振舞うワインをこぼしたシミはないか、ウェディングドレスの裾に土や泥が付いていないか、トレーンの部分にホコリがついて黒っぽい汚れになっていないか…。

大きなウェディングドレスを隅々までしっかり確認していくのは、クリーニングスタッフやクリーニング職人にとって、とても手間暇がかかる作業です。

写真:優良クリーニング店の検品作業。サテン生地のウェディングドレスに赤ワインのシミを発見した。

しかし、この検品作業をおろそかにしては、よいクリーニングをすることはできません。
なぜなら、ウェディングドレスのどこに、どんな汚れがあるのかキチンと把握できなければ、その汚れを的確に落としていく作業もできないからです。

じっくりとウェディングドレスを確認して、汚れやシミを見つけるたびに、優良クリーニング店のクリーニング職人は、1つ1つ記録を残していきます。

しっかり記録に残すことで、洗い場で確認しながら洗浄することができます。そして、ウェディングドレスが洗いあがったら、検品で確認したすべての汚れをキレイに落とすことができたか、記録を再確認するのです。

どこにどんな汚れがついているか、丁寧な検品作業を行ってウェディングドレス全体をしっかり確認することができたら、次は、「どのようなクリーニング方法を選ぶか」ということについて、クリーニング職人が考えていくことになります。

優良店は洗い方を厳しく選んで、ウェディングドレスにダメージを与えない方法で洗う


写真:優良店によるウェディングドレスクリーニングの前処理作業。赤ワインのシミをブラッシングして浮かせる。

真っ白のサテンの布地に光沢のある糸で細かな花柄の刺繍がされたものや、きらびやかなビーズが縫い付けられたもの、大きなコサージュがいくつもあしらわれているものなど、ウェディングドレスのデザインは、非常にバリエーション豊かです。

優良クリーニング店のプロの職人から見ても、そういった華やかな装飾がされているドレスは共通して「洗うのが難しい」と言えます。

シャツやニット、スラックスやパンツなど、たいていの一般的な衣類には、そういったきらびやかな装飾はされていません。
必然的に、ウェディングドレスに比べれば取り扱いはそこまで難しくない、と言えます。

ウェディングドレスのクリーニングでは、やはりどちらかというと専門的な知識が求められます。
それも、通常の衣類ではなく、ウェディングドレスの取り扱い経験をしっかり積んでいなければ、プロのクリーニングスタッフやクリーニング職人にとっても、キレイに洗い上げていくことは難しいでしょう。

加えて、ウェディングドレスは素材も特殊です。
ウェディングドレスによく使われるのは、チュール素材、レース素材、オーガンジー生地やジョーゼット生地、シフォンやシルクサテンの布地など…。

これらは、ウェディングドレス独特の華やかさを演出してくれる、とても贅沢な素材なのですが、非常にデリケートで、取り扱いが特に難しい素材である、と言えます。

写真:レースやオーガンジーなど、さまざまな素材が使われているウェディングドレス。

さて、そんなウェディングドレスに、優良クリーニング店は、どのように洗浄を行うのでしょうか?

まずは「前処理」です。前処理とは、全体を洗う前にピンポイントにシミや汚れを落としておく処理のこと。
ウェディングドレスについているシミや汚れの種類に合わせて前処理の方法を考えて、丁寧に作業していきます。

写真:ウェディングドレスの胸元(裏側)に、ひどくファンデーション汚れがついてしまっている

たとえば画像のようにファンデーション汚れがついたウェディングドレスには、油性のシミ抜き剤を使います。

ファンデーションは油分の多い汚れです。洗浄剤(界面活性剤)を使うだけではなく、油性シミ抜き剤の油分で、オイルクレンジングをするように落としていくのが最も有効なのです。

油性シミ抜き剤をピンポイントで汚れ部分に塗布したら、ブラッシングして汚れを浮かし出します。

写真:優良クリーニング店のファンデーション汚れの除去処理。油性シミ抜き剤を塗布している。

このように、ついてしまっている汚れの性質を見極めて、一番効果的な方法を採用して事前に処理しておくことは、ウェディングドレス洗浄の作業ではとても重要です。

なにしろウェディングドレスは、カラードレスを除けばほとんどのものが、白かアイボリーカラーです。ちょっとした黒ずみや黄ばみ、小さなシミや汚れも、とても目立ってしまうのです。

優良クリーニング店は、丁寧な前処理で、きちんと汚れを落としておくことをとても大切にします。
前処理が終われば、ウェディングドレスの目立つシミ・黄ばみ・黒ずみ・汚れは、おおまかに除去できている状態になっています。

そして、次は全体を洗う本洗浄処理です。


写真:優良クリーニング店の洗い場。バスタブほどの大きなスペースで、ウェディングドレス全体を洗浄剤につけこんで洗い上げる。

ウェディングドレス全体を洗う「本洗浄」の目的は、汗や皮脂汚れをきれいに落とすこと、チリ・ホコリを除去することです。

シルク製のウェディングドレスなど、一部のドレスには水洗いができないものも存在しますが、「汗や皮脂汚れ」「チリ・ホコリ」を除去するためには、水で洗い流すことが一番有効です。

クリーニング店は、水で洗えないウェディングドレスには、ドライクリーニングをすることもあります。しかしドライクリーニングは、「汗や皮脂汚れ」の除去効果は、水洗いには劣るのです。

ドライクリーニングの得意とする汚れ落としは「油脂汚れ」です。汗や皮脂といった汚れは、油汚れに比べると、ドライクリーニングでは落としにくい種類の汚れなのです。


写真:ハンガーに吊るされているウェディングドレス。

優良クリーニング店は、水溶性の汗汚れ・皮脂汚れをしっかりと落とせるように、極力「水洗い」を行います。

やはりどうしても水にさらすと縮んでしまうリスクがある・いたんでしまうリスクが大きいと判断する場合を除いて、汚れ落とし効果に優れた「水を使ったクリーニング」を選ぶようにするのです。

さて、水洗いとひと口に言っても、実はいろんな方法があります。
洗濯機を使うマシン洗い、手洗い、つけ置き洗い、シャワー洗浄など…。

よい技術をもっている優良店で、ウェディングドレスクリーニングの第一選択手段として選ばれることの多い洗浄方法は、「シャワー洗浄」です。


写真:優良クリーニング店のウェディングドレス洗浄作業。シャワーの水流をあてて汚れを洗い出す「シャワー洗浄」と呼ばれる方法で洗っている。

シャワー洗浄は、洗い場でウェディングドレスをシャワー水流にあてて、生地から汚れを押し流して洗う方法です。

このシャワー洗浄は、ビーズ刺繍やコサージュがついている・繊細なレースがあしらわれているウェディングドレスなどにも、まず安全な方法といえます。

洗濯機で洗うように、水流の中で何度も動かして洗う、という方法ではないので、飾りがついているドレスも、装飾部分がはずれてしまうことなく、ダメージを最小限におさえながらキレイに洗うことができるのです。

このように、良い技術を持つクリーニング店では、ウェディングドレスにダメージを与えることなくキレイに洗うメソッドを持っています。

ウェディングドレス取り扱いになれていない店・効率のよさやコストカットを重視する店では、技術を駆使して、丁寧に洗い上げる、ということをしません。

クリケアがここまで「技術ある良いお店、良心的な優良クリーニング店を選んで依頼して欲しい」と言う理由は、ウェディングドレスをキレイに仕上げるためには、どうしても、カンタンにクリーニングができる一般的な衣類とはかなり違う作業が必要になるからです。

良いウェディングドレスクリーニングの仕上げは「低温乾燥」と「手作業アイロン」


写真:優良クリーニング店の工場に完備された、ウェディングドレス専用の乾燥室。

ここまでの内容で、ウェディングドレスは、とてもデリケートで繊細なものである、ということは理解できたと思います。

そんなウェディングドレスには、クリーニングの仕上げ処理も、細やかな気遣いを行き届かせることが大切です。

ウェディングドレスを洗い終わったら、少し脱水して、形を整えてハンガーに吊るします。
そして、低い温度に管理されている「低温乾燥室」に、ウェディングドレスを入れます。

ウェディングドレスを低温で乾かす処理は、一気に熱を与えて乾かす高温乾燥より、時間も手間もコストもかかってしまいます。
しかし、優良クリーニング店のウェディングドレス乾燥室は必ず一定の低温に設定してあり、一年を通してしっかり温度管理されています。

それはなぜかというと、低温乾燥ではなく高温乾燥をすると、あっという間にデリケートなウェディングドレスの生地がいたみ、レースや刺繍の細い糸も、大きくダメージを受けてしまうからです。

ウェディングドレスが乾いたら、低温乾燥室から出します。
次は作業場でアイロンをかけて、ウェディングドレスを形よく美しい状態へ仕上げていきます。

写真:優良クリーニング店によるウェディングドレスのアイロン仕上げ作業。

業務用スチームアイロンも、温度は低めに設定されています。薄くて繊細なオーガンジーやジョーゼットの素材には、決して高い温度のアイロンを触れさせてはいけません。

ウェディングドレスの、何層も重ねられたフリルのヒダも、キレイに広がるように少しずつアイロンで押さえて整えます。
ピッタリとフィットするデザインのウェディングドレスのウェスト部分も、横シワのないキレイな状態になるように、アイロンのスチームの強さを調節しながら細部まで丁寧に整えます。
優良クリーニング店は、アイロンで押さえる作業でドレスがペタッと平面的にならないように、着た人が美しく引き立つようにウェディングドレスを仕上げていきます。

本当によいクリーニングとは、汗や汚れを落として清潔に洗い上げることはもちろん、次にウェディングドレスを着た時に見栄えがするように整え、そのドレスのコンディションを最高の状態に仕上げていく作業をする、ということにほかなりません。

クリケアは、前撮りの後、挙式の準備のために行うウェディングドレスクリーニングでは特に、良い技術を持つ優良クリーニング店を厳しく選んで依頼していただきたい、と思っています。

実のところ、服をキレイな状態に戻すため洗濯する、ということは、プロでなくても、家庭レベルでもできることでしょう。

けれども、良いクリーニング店はそれを超える仕上がり、服が清潔になるだけでは無い仕上がりを目指します。

ウェディングドレスであれば、シミ・汚れをキレイに洗い上げたあとは、乱れたシワがなく、花嫁さんに美しくフィットするシルエットになるようドレスを整えます。

フワッと広がるトレーンや、流れるようなラインを描く美しいドレープなど、業務用スチームアイロンを駆使してウェディングドレスを細部までキレイに仕上げていく作業は、プロならではの高度な技術が光ります。

クリーニング後のウェディングドレスの仕上がりには、そのお店のクリーニング職人のこだわりと、プライドが表れています。